LogoMark.png

ソーシャルデザイン概論/2026 の変更点


#author("2026-07-20T17:59:16+09:00;2026-07-20T10:31:40+09:00","default:inoue.ko","inoue.ko")
#author("2026-07-20T18:01:13+09:00;2026-07-20T10:31:40+09:00","default:inoue.ko","inoue.ko")
*[[ソーシャルデザイン概論]] 2026
&small(ソーシャルデザイン学科|前期 月曜2限|15201教室);
__[[CommentScreen>https://commentscreen.com/comments?id=wpU3wKYXuYUIrknyPtG5]]__
~
~

#qrcode(,center,35%)
~
~

**第14回 2026.07.20
__[[学科サイト|ソーシャルデザイン概論>https://design.kyusan-u.ac.jp/socialdesign/?%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3%E6%A6%82%E8%AB%96]]__


授業の最後に、いくつか・・・
~

//***芸術とオリジナリティーについて
//-唄も踊りも壁画も・・もともとは神への贈りものでした。それは誰かが排他的に所有するものではなく、コモンズとしてみんなで共有されていました。

//-創作物が「商品」になった頃から、人間は自身の創作物を自身の「知的所有物」としてその権利を主張するようになりました。他人がそれを真似することや、AIで簡単に作ってしまうことを「ズルい」と感じるのは、創作物やそれを生み出すスキルが「商品」として「競争」の種になっているからかもしれません。創作行為を純粋に生きる楽しみ、神との交感のため・・と考えれば、真似するのはズルい・・というネガティブな感情は生まれません。私自身は、芸術的な創作行為を純粋に学問の対象として、生きる楽しみとして享受しています。

//-オリジナリティという言葉を疑う人は少ないのですが、それは本当に個人に属するものなのか。その権利をみんなが主張する社会は健全なのか。私が知的財産権を主張しない理由は、いたってシンプルです。先人がそれを主張することが次世代の人の創作の自由を奪うからです。人が生き延びるということは、次世代にバトンを渡すことです。自分の利益を守るために、次世代の自由を奪うのは生き物として健全だとは思えません。
//~

***AIの活用について
-19世紀中頃、写真術の登場で肖像画家の多くが仕事を失いました。同様に、20世紀末のデジタル処理技術の登場により、アナログ的な写真修復やグラフィックのスキルがそれに代替されました。そして認識系AIの登場で、翻訳や速記といった知的スキルが、さらに生成系AIの登場で、従来型のデジタルスキルの多くも代替され、仕事を失う人が続出しています。10年前には「まだ安泰」と言われたクリエイター系の仕事も、今まさに大きな過渡期を迎えています。

-デザインを学ぶみなさんに求められるのは、デザインの上流、つまり問題を発見し、課題を定義し、課題解決のためのアイデアを出す部分になるでしょう。AIが得意なのはデザインの下流である実制作の部分だからです。これまでは、実制作において「スゴいスキル」を発揮することが収入に結びついていましたが、AIの能力と比較すると、人間のスキルはドングリの背比べ状態と言えます。

-実制作において「スゴいものをつくる」ことではなく、その上流において「問題発見とその解決策を考える」・・これができるかどうかが分岐点です。そして、今後さらに必要となるのは、あなたが「高次のデザイナー」として、AIに正しい指示を出せるかどうかということ。AIが勘違いしないように、要件を的確にまとめたプロンプトを書く能力が必要です。幼稚な言葉でAIに実制作を丸投げすると「問題のあるもの」を作ってしまうことがあります。特にネットワークを介して動くプログラムに関しては、社会システムを破壊するリスクがあります。

-テクノロジーはその利便性を上回るリスクをもたらします。車の仕組みや交通ルールがわからない人が車を運転してはいけないのと同様、''AIの活用は、あなたの理解が及ぶ範囲で、そしてあなたが責任をもてる範囲内で''・・と考えるべきでしょう。あなたがAIを利用して出力したものに対してAIは責任を取ってはくれません。

//-AIもデジタルツールのひとつです。Photoshop、Illustratorと同様、制作にそれを利用した場合は、その名称・バージョンを明記しましょう。
~

***文明という病について
-私たちホモサピエンスも生物の一種である以上、進化の途上にあります。しかし、人類史のスケールに照らせば、文明以後の歴史は非常に短く、私たちの体は、この特殊な文明社会に最適化されるだけの世代交代はしてはいません。体は狩猟採集民のままであると考えるのが妥当です。

//-若年層の多くが睡眠の悩みや、得体の知れない不安を抱えているようです。文明病です。私たちの体は、狩猟・採集のための運動と一定量の発汗を強いられる状態に最適化されています。快適な温度環境でずっと座り続ける状態には最適化されていません。同様に私たちの体は、食料が乏しい飢餓状態を生き延びられるように最適化されています。いくらでも食べられる状態には最適化されていません。脳を含むあらゆる臓器がおかしくなるのは当然です。室内でデジタル媒体を眺める暇があったら、屋外へ出て、物理的な実世界と関わることを推奨します。
-若年層の多くが睡眠の悩みや、得体の知れない不安を抱えているようです。文明病です。私たちの体は、狩猟・採集のための運動と一定量の発汗を強いられる状態に最適化されています。快適な温度環境でずっと座り続ける状態には最適化されていません。同様に、私たちの体は、食料が乏しい飢餓状態を生き延びられるように最適化されています。いくらでも食べられる状態には最適化されていません。脳を含むあらゆる臓器がおかしくなるのは当然です。室内でデジタル媒体を眺める暇があったら、屋外へ出て体を動かして、物理的な実世界と関わることを推奨します。

//-生物の身体は定常解放系なので、物質・エネルギーが「流れている(入力と出力のバランスがとれている)」ということが重要です。健康のために「栄養を摂る」ということに意識が行きがちですが、むしろ「不要なものを排泄する」ことの方が重要で、結果、物質・エネルギーの通り道となることが健康の秘訣です。

//-私たちの脳は、150人規模(ダンパー数)のバンドで人間関係を維持することに最適化されています。SNSを通じて多数の人間と常時コミュニケーションができる状態には最適化されていません。ストレスで疲れるのはあたりまえです。
-私たちの脳は、150人規模(ダンパー数)のバンドで人間関係を維持することに最適化されています。SNSを通じて多数の人間と常時コミュニケーションができる状態には最適化されていません。人間関係のストレスで疲れるのはあたりまえです。

//-人類は「文字」にはじまる情報環境の更新によって、集団の規模を拡大しました。人数が多くなれば当然、揉め事が増えて収拾がつかなくなります。それをなんとかするために生み出されたのが法律や宗教、そして、あらゆる物事の価値を貨幣という単一の指標に代理させるとともに、人間のスキルも含めてあらゆるものを「商品」に見立てるという発想です。私たちは、あらゆるものを「商品」として交換する「共同幻想」の社会を生きています。
-人類は「文字」にはじまる情報環境の更新によって、集団の規模を拡大しました。人数が多くなれば当然、揉め事が増えて収拾がつかなくなります。それをなんとかするために生み出されたのが法律や宗教、そして、あらゆる物事の価値を貨幣という単一の指標に代理させるとともに、人間のスキルも含めてあらゆるものを「商品」に見立てるという発想です。私たちは、あらゆるものを「商品」として交換する「共同幻想」の社会を生きています。

-精神的な病の根源は、あらゆるものを「商品」とみなす・・という現代社会の前提にあるのではないかと思います。人間の能力も商品、見た目も商品、だから「個人の能力」や「個人の見た目」を向上させようと、多くの人が駆り立てられている・・。

-現代社会にあからさまな「奴隷制度」はありません。しかし、みんなが幸せになったとは言えません。奴隷の最大の特徴は、自分自身が奴隷であることに気づいていないことです。

-能力主義(メリトクラシー)は人間の商品価値を高める能力開発を推奨し、多くの虚業(実業の対義語)がそれに乗じて人間を駆り立てるビジネスを生み出していますが、あなたの「商品価値=人材(収益に貢献する人的材料)としての能力」は、常に新たなテクノロジーによって引き摺り下ろされます。テクノロジーというものは生産を効率化するため、つまり高い人件費を削減すべく開発されるわけですから、「職業訓練」として得た能力の賞味期限は極めて短いものとなります。大学の4年間で何を学ぶのか、テクノロジーでは代替できない生きる力とは何なのか、思考停止せずに考え続けてください。

//-我々の体は狩猟採集民のままであることを思い出しましょう。必要なのは、商品としてのスキル競争に勝つことではなく、バンドのメンバーとして相互に助け合うこと。人類がここまで生き延びたのは、情報を共有するという戦略をとったからだと思います。現に、競争原理を強く効かせている組織では、人が孤立するとともに、組織全体が腐敗しています。集団のレベルでも、個体の細胞レベルでも、それは同じです。
~
~

**第5回 2026.05.18
ソーシャルデザインの学びには、人類の歴史、文明と文化など、人間の社会全体を俯瞰する視点が必要です。今回は、人と社会の未来を「情報」の概念とともに幅広く考える話題を提供します。
~

***前回の補足
//-__[[SocialDesign/Introduction]]__
-__[[「社会」について>Society]]__
~

***人類と情報
-__[[HomoSapiens]]__
-__[[Homeostasis]]__
~

***[[情報デザイン>InformationDesign]]
-__[[情報学>Informatics]]__
-__[[情報共有>InformationDesign/Mindset]]__
-__[[情報環境]]__
-__[[情報災害]]__
~

//***関連する話題
//-[[SocialDesign/Identity]]
//-[[Diversity]]
//-[[PortableSkills]]
//~

***コメント課題
あなた自身が身近に感じている「社会的な問題」について 200字〜400字で語って下さい。戦争、地球温暖化、少子高齢化などの「大きな問題」ではなく、あなたの身近なところにあって日常的に感じている問題を語って下さい。
__[[回答フォーム>https://forms.gle/SMk1ExJxouFhGF1L9]]__
入力締め切り:2026年5月25日(来週の月曜)まで
~
~

**第4回 2026.05.11

***はじめに
-第4回、第5回は、情報デザイン専攻 井上貢一 が担当します。
-第5回の最後にコメント投稿を求め、単位認定の資料とします。 
~

***ソーシャルデザイン入門
-__[[ソーシャルデザイン学科 設立の趣旨>https://design.kyusan-u.ac.jp/socialdesign/?ABOUT]]__
--__補足:[[大学での学び]]__
-__[[SocialDesign]]__
-__[[SocialDesign/Introduction]]__
~

***「社会」について
-__[[社会>Society]]__
-__[[多様性>Diversity]]__
-__[[文明と文化>CivilizationAndCulture]]__
-__[[交換>Exchange]]__
~

***意見交換
入学して1ヶ月、皆さんが今、困っていること、気になっていること・・
__[[CommentScreen>https://commentscreen.com/comments?id=AQw0FCzBBAu5Rsrsd3pr]]__
~
~

**第1回 2026.04.13
***全体の進行
__[[授業案内を学科サイトに掲載しています。>https://design.kyusan-u.ac.jp/socialdesign/?%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3%E6%A6%82%E8%AB%96]]__
~

***ご挨拶・自己紹介
-ソーシャルデザイン学科 情報デザイン専攻
-研究領域:電子媒体を活用した情報共有
-担当科目:ソーシャルデザイン演習、情報デザイン論、情報デザイン演習、
     デジタルプラットフォーム、データサイエンス 他

//-私の関心事
//--[[Articles]]・[[MyFavorite]]
//-私が学生だった頃 > [[1980年代>Decades/1980s]]|[[当時の九産大>note/九州産業大学略史]]
//--芸術学部のお仕事 [[ >http://art.kyusan-u.ac.jp/staff/]]
//--学会のお仕事 [[ >https://confit.atlas.jp/guide/event/jssd71/top]] [[ >https://sdafst.or.jp/main/index.php]]
//-私が考える__[[ソーシャルデザイン>SocialDesign]]__とは・・
//> これについては、私の担当回にお話します。

~

***大学での学びについて

大学の起源は古代にまで遡ります。それは、例えて言えば「知的好奇心旺盛なオタクの集まる場所」でした。みなさんがこれまで過ごしてきた「学校」は、複雑な社会への「適応訓練」が必要となった近代以降のもので、大学よりも歴史が浅い・・。大学での学びは、これまでとは根本的に質の異なるものになります。

この数年のAIの進化をふまえ、教育の目的を「能力開発」から「内発的動機の喚起」へとシフトさせました。試験の成績、資格取得、就職内定・・従来の教育は、競争を伴う「パターン認知能力」の向上を目的としたものが大半でしたが、AIが実用レベルに達した現在、人間同士の能力競争はドングリの背比べ状態となっています。

2022年末以降、いわゆる従来型の「評価」を廃し、学生同士の競争を無化することで、AIが持たない問題意識や好奇心といった「内発的動機」の喚起に注力しています。近現代の「学校」の常識はすべて疑う必要がある・・時代は大きな局面を迎えていると感じます。

「学校」というものについて  [[  >note/学校について]]
> 詳細は、私の担当回にお話します。

//-人間の暮らしに例えると・・[[◯>GoogleImage:工場労働]] [[◯>GoogleImage:里山の暮らし]] [[◯>GoogleImage:狩猟採集民 サバンナ]]
//-動物の暮らしに例えると・・[[◯>GoogleImage:ブロイラー 鶏舎]] [[◯>GoogleImage:平飼い 鶏]] [[◯>GoogleImage:放牧]] [[◯>GoogleImage:野生 サバンナ]]
//-植物の暮らしに例えると・・[[◯>GoogleImage:ハウス栽培 トマト]] [[◯>GoogleImage:庭園]] [[◯>GoogleImage:植物 サバンナ]]

//-小>中>高>大>就職 というパイプラインをイメージしていると、本来の大学の価値を享受しないまま卒業することになります。
//-私が今の「学校」から無くす(リセットする)方がいいと思っていること
//--管理(学年・クラス・単位)・試験・監視・成績評価といった「制度」
//--授業時間・休み時間の区別(時制)
//--教室というものの既存の構造(空間的制度)
//--これらは、学ぶ人のためではなく、学校側の都合でできたものです。

//-視点を相対化する(Reframing)
//&ref(images/categorize.blend.zip);

~

//***みなさん自身の研究テーマについて
//-自分自身の興味・関心にハマってください
//-大学の演習授業では、自由にテーマを選べるものが多くあります。この機会に、あなたの好奇心を100%開花させてください。
//-授業の課題でこんなことをしていいのでしょうか?と気にする必要はありません。あなたの興味・関心に共感する人は必ずいます。あなたの研究はきっと誰かを笑顔にします。
//-付記:ハマる対象として「ゲーム」を推奨しない理由
//--製品としてのデジタルゲームは、問題(Question)と課題(Issue)が設定済み //> 人が作った問題を解くのではなく、問題(Problem)に気づき、見極めることが大事だと考えます。
//--所詮 GB(ギガバイト)単位のメモリに収まる程度の情報量しかありません。どんなに精細な背景画像でも拡大すれば四角いドットです。それに対して自然界には無限の情報量があります。
~
~

**付記
***成績評価・単位認定について
当科目の評価は、6名の担当教員の評価の平均をもって行います。担当教員ごとに、授業の中でレポートや課題について説明が行われますので、提出忘れ等がないように対応して下さい。

//***以下、シラバス((シラバスとは、講義などの内容や進め方を示した授業の計画書です。))上の表記
//-コンピテンシー((コンピテンシーとは、職務や役割において優秀な成果を発揮する行動特性を意味します。教育現場でこの言葉を使うときは、当該授業で育成する資質や能力のことを意味します。))
//--問題発見力
//--課題解決力
//--コミュニケーション力

//-評価方法
// 課題提出60%・ミニッツペーパーを含む授業内情報共有への寄与40%    

//-ルーブリック((ルーブリックとは、学習目標の達成度を判断するための評価の観点と、観点の尺度を数段階に分けた「評価の基準」から構成される「評価ツール」のことです。))における「評価の観点」
//--理解力(知識) 
//--発想力 
//--コミュニケーション力 
~
~